間接疑問文(時制の一致)
前回の復習
<I wonder 〜の文>
「I wonder 〜.」
(〜かしら)
- 例1)
I wonder why you are here.
(なぜあなたがここにいるのかしら)
- 例2)
I wonder when they will leave for New York.
(彼らはいつニューヨークに向けて出発するのかしら) - 例3)
I wonder what you want to do.
(あなたは何がしたいのかしら)
- 例4)
I wonder who is in this house.
(この家には誰が住んでいるのかしら) - 例5)
I wonder what is in the box.
(その箱には何が入っているのかしら) - 例6)
I wonder which bus I should take.
(どのバスに乗ればいいのかしら)
間接疑問文の時制の一致
前回は間接疑問文の「I wonder」の使い方を説明しましたが、今回は間接疑問文の「時制の一致」をお話します。
時制の一致というのは以前、接続詞のところで解説をしていますが覚えていますか?確認しましょう。
<時制の一致>
主節の動詞が過去になったら、
従属節の動詞も過去にあわせる。
というものでした。間接疑問文も主節と従属節に分かれますので、このルールが関係してきます。それでは例文を見てみましょう。
例1)
I didn't know where we were going to go.
(私たちがどこに行く予定なのか私は知りませんでした)
この文は次のように主節と従属節に分かれます。
I didn't know / where we were going to go.
↑ ↑
主節 従属節
主節が「didn't know」と過去形になっています。そのため従属節の動詞も「were」として過去形に合わせているのです。
これが時制の一致でした。
間接疑問文では「疑問詞+主語+動詞」となる部分(まさに間接疑問文のところ)から後ろが従属節になります。
英作文の問題などでうっかり間違えることがありますので注意が必要です。一つ英作文の問題で考えてみましょう。
(問題) 次の日本文を英文に直しなさい。
「彼がどこにいるのか知っていましたか」
この日本文を分解してみます。
「彼がどこにいるのか知っていましたか」
↓抜けている主語を補う
「彼がどこにいるのか(あなたは)知っていましたか」
↓英語で書く時の順番に並べなおす
「あなたは知っていましたか / 彼がどこにいるのか」
↓英語に直す
「Did you know / where he was?」
このように考えてときますが、ここで注意があります。
- 一つ目:「主語を補って考えた」
日本語では結構主語を言わないことが多いのですが、英語では違います。命令文以外には主語を必ず入れますので、日本語に入っていない場合には気をつけましょう。
- 二つ目:「時制の一致」
日本語で「彼がどこにいるのか」とあたかも「現在形」のように訳されていたことに気づいていましたか?
それでも英語では「where he was」というように過去形の「was」を使います。これが時制の一致です。
以前、時制の一致の解説のところでも触れましたが、時制の一致がされた文を訳すときには、
「従属節の動詞は過去形になっていても、日本語では現在形のように訳す」
ということを話しました。過去形で書いてある文なのにどうして過去形で訳してはいけないかというと、詳しい理由は高校の内容になってしまいますがこういうことです。(よく分からなければ無視してもいいです)
- Did you know where he was?
(あなたは彼がどこにいるのか知っていましたか) - Did you know where he had been?
(あなたは彼がどこにいたのか知っていましたか)
下の文のように「過去完了」という内容(高校の内容)を使って言う場合の訳し方になってしまうからです。
ちなみに上の文は「あなたは知っていましたか」というのは過去の内容で、「彼がどこにいるのか」というのも過去の内容。
つまり『どちらも(同じ時間の)過去』の時になっています。
それに対して下の文は「あなたは知っていましたか」というのは過去の内容で上と同じですが、「彼がどこにいたのか」というのは過去の中でも「Did you know」よりも更に古い過去(高校では大過去と習います)と一緒になった文になっています。
『片方が過去、もう一方がそれよりも古い大過去』というように時制がずれています。
「(その昔)彼がどこにいたのか、(あの時)あなたは知ってた?」
のような内容を伝えている文になります。
まぁ、この話はレベルの高い私立高校受験の場合には関係ありますが、公立中学では習わない内容なので気にしないで下さい。
今の話がよく分からない人は気にせずに、とりあえず時制の一致がある場合は日本語に直す時に従属節は現在形のように訳すとだけ覚えておいてもらえれば大丈夫です。
今回はここまでにしておきます。最後に今回の内容をまとめておきますので確認してください。
今回のまとめ
<時制の一致>
- 主節の動詞が過去になったら、従属節の動詞も過去にあわせる。
- 従属節を日本語に訳すときは『現在形』のようにする。
Did you know where he was?
(あなたは彼がどこにいるのか知っていましたか)
※「いたのか」としない。