現在分詞の使い方
現在分詞とは
それでは今回の内容を解説していきましょう。今回は現在分詞というものを解説していくんだけど、実は分詞と呼ばれるものには2種類あるんだ。
分詞 → 現在分詞
→ 過去分詞
- 現在分詞: 〜している(〜ing)
- 過去分詞: 〜された,される(〜edなど)
このように一言で「分詞」といっても現在分詞と過去分詞という2種類があるんだよ。この中でも今回は「現在分詞」について解説していくからね。
はい、お願いします。
「現在分詞」というのは形が「〜ing」で、意味が「〜している」となるものだよ。だから
- swimming : 泳いでいる
- using : 使っている
- riding : 乗っている
- walking : 歩いている
のように「ing」をつければ「している」という意味になるだけだから分かりやすいでしょう。
はい、そうですね。
この現在分詞をどのように使っていくかというと次の表現をみてごらん。
- the walking boy → 歩いている少年
- the running girl → 走っている少女
上の2つの表現をよく見てもらいたいんだけど、最初の「the」は冠詞で「その」という意味になるんだど、必ずしも毎回訳す必要はないから。
次の「walking」が「歩いている」という意味。「walk」が「歩く」という意味だからね。
この「walking」の後ろに「boy」があるからあわせて「歩いている少年」という意味になっているということなんだよ。
そしてその次も同じように考えるよ。
「running」が「走っている」という意味で、その後ろに「girl」がきているから合わせて「走っている少女」という意味になる。
「ing」のつけ方は以前に習った「進行形」の場合と同じだよ。つまり「running」のように
『短母音+子音字の時には後ろの子音字を重ねる』
というようなルールも以前と同じだからね。
なるほど。なんとなく分かってきました。
うん、でもまだ続きがあるから次にもう一つのパターンを解説していこう。
<分詞とは>
- 現在分詞 と 過去分詞がある。
<現在分詞の使い方>
- 〜ingという形になる。
進行形と同じルールで作る。
現在分詞の後置修飾
では次に現在分詞のもう一つの使い方を説明していこう。次の表現を見てくれる。
the boy walking along the river
(川に沿って歩いている少年)
これはさっきのよりも少し長くなっているね。この文を分解すると次のようになるよ。
the boy / walking along the river
川に沿って歩いている / 少年
分かるかな?
つまり、「川に沿って歩いている少年」と日本語では言いたいんだけど、それを英語で表現すると、
「少年」 ← 「川に沿って歩いている」
というように最初に説明を受ける言葉(少年)をいった後で、解説部分(川に沿って歩いている)という順番に並べるという特徴があるんだよ。
でも最初の「歩いている少年」という場合はそうじゃなかったですよね。
そうだね。もう一度2つの表現を見比べてみよう。
- 1.the walking / boy
歩いている / 少年
- 2.the boy / walking along the river
少年 / 川に沿って歩いている
1番では英語と日本語が同じ順番で表されているけれど、2番では「少年」が最初にきていて、日本語とはちょうど逆になっているよね。
ここが大切なところなんだけど、どんな時に日本語と違ってきてしまうかというと、
“現在分詞以外の言葉も加わって名詞を修飾するときには日本語と逆になる”
ということなんだよ。もう少し具体的にいうと、
1番の場合「少年」という名詞を修飾(解説)している言葉は「walking」という現在分詞だけだよね。
ところが2番の場合「少年」という名詞を修飾しているのは「walking along the river」となっていて現在分詞以外にも「along the river」という言葉が増えているでしょう。
このように現在分詞以外にも言葉が増えて何かの名詞を修飾している場合には上の2番のような順序。つまり
名詞 + 現在分詞 + その他の言葉
というように後ろから解説をしていく形になるんだよ。このように後ろから分詞を使って前にある名詞を修飾する使い方を
“分詞の後置修飾”
と呼ぶんだよ。
なるほど、分かりました。
じゃあ一つ考えてもらいたいんだけど、最初に挙げた
- the running girl
走っている少女
と似た表現で「グランドで走っている少女」を英語でいうとどうなるのかを考えてみよう。
え〜と、「走っている少女」というのは「走っている」という現在分詞だけで「少女」という名詞を修飾しているから日本語と同じ順番でいいんですよね。
そうだね。
でも「グランドで走っている少女」というのは「グランドで」という言葉も増えて少女を修飾しているから日本語とは順番が逆になるんだから。
the girl running in the ground
でいいんですか。
そう、それでいいよ。少し解説を加えようか。
- the running / girl
走っている / 少女
これは「走っている」という現在分詞だけで「少女」という名詞を修飾しているから日本語と同じ順番。
- the girl / running in the ground
少女 / グランドで走っている
それに対してこれは「in the ground」(グランドで)という言葉も加わって「少女」という名詞を修飾しているから、最初に「少女」、次に「グランドで走っている」という解説部分という順番になるということだね。
はい分かりました。
では今回の最後にこれらの表現を使った英文をつくるとどうなるか紹介しよう。
<分詞の後置修飾>
- 名詞を修飾する言葉が分詞以外にもあるときには
「名詞 + 現在分詞 + その他の言葉」
という順序になる。
現在分詞を使った文
では今回の最後にして最大のポイントを解説していくよ。
ここまで説明してきたことはこれからの話を理解するためにしていたものだからね。上で挙げた表現をもう一度見てみよう。
- the walking boy
歩いている少年 - the boy walking along the river
川に沿って歩いている少年
これらはこのままでは文になっていないよね。文といえるのは「主語と動詞」が入っている場合だから。例外的に命令文では主語がないけど。
なるほど。
それで、ここまでで勉強した上の表現を使って文を作っていこうというのが次の話だよ。例えば
- Look at the walking boy.
(その歩いている少年を見て)
この文は
Look at / the walking boy.
(見て / その歩いている少年を)
となってさっき勉強した「the walking boy」が目的語(〜を)として使われた命令文ができたよね。
Look at 〜は命令文だから主語がなくてもいいんですね。
そうだよ。また次のような文も作ることができるね。
- The boy walking along the river is my brother.
(川に沿って歩いている少年は私の兄です)
この文も分解して考えると
The boy walking along the river / is my brother.
(川に沿って歩いている少年は / 私の兄です)
今度は「the boy walking along the river」という部分が文の主語になっているパターンだね。
このように、今回の話は現在分詞を使った文を作るにはどう考えたらよいのかということだったんだけど理解できたかな?
はい、大丈夫です。
よし、それでは今回はここまでにしておこう。
ありがとうございました。
今回のまとめ
今回は「現在分詞」というものを解説しました。現在分詞というのは、そもそも2つある分詞のうちの1つで、進行形ででてきた「ing」と同じものです。
<現在分詞>
- 形 : 〜ing
- 意味: 〜している
例)
- the flying bird
飛んでいる鳥 - the bird flying in the sky
空を飛んでいる鳥
<分詞の後置修飾>
名詞を修飾する言葉が分詞以外にもあるときには日本語と逆の語順になる。
名詞 + 分詞 + その他の言葉
例)
- the man playing soccer
サッカーをしている男の人
<分詞を使った文>
分詞を使った表現を使って文を作る。
例)
- Look at / the swimming girl.
(その泳いでいる少女を / 見て) - The girl reading a book in the room / is my sister.
(部屋で本を読んでいる少女は / 私の姉妹です)