中学2年生は一番注意が必要な学年です。
中1も大切ですし、中3は言うまでもなく受験学年ですから大切な学年です。
しかしその中でも中2は最も注意が必要な学年なのです。
それはなぜかというと
最も成績を落としやすい学年だからです
理由を考えて見ましょう。
まず初めに、
『緊張感がなくなります』
中1のときは『中学生になったばかりで見るもの、聞くもの全てが初めて』です。 中1の時には「中間テストが近いから勉強しなきゃ」と言って真剣にやっていた子 も中2になると
「あ〜また中間か〜。いいや、まだ勉強しなくても大丈夫だ。」
「やっと部活が休みになったんだからたまにはゆっくりするよ。」
となりがちです。
次に、
『後輩ができます』
先輩後輩の区別が小学生のときとは比べ物にならないくらいはっきりして、中1の時には緊張感がありました。
先輩には敬語が当然で、特に運動部ではそれがはっきりと出ます。
ところが中2になると、中学1年生の後輩が入ってくるので自分が先輩になります。中1の後輩からは
「○○先輩、こんにちは」
と挨拶をされる立場になり、自分が偉 くなった気分になることで心に油断が出てきます。さらに、
『受験学年ではありません』
中3になればイヤでも受験のことを意識しなければいけなくなります。
ところが中2ならまだ先輩も受験していないので「まだまだ先のこと」という気持ちがどうしても生まれてしまいます。その結果、中2は一番だらけてしまうのです。 もう一度まとめますと・・・
中2は一番だれやすい!
↓ 理由は
1 緊張感がなくなる。
2 後輩ができて油断する。
3 受験学年ではないので油断する。
またこのためいわゆる“デビュー”も一番多い学年です。
“デビュー”とは不良化することです。
夏休みを終えて2学期になったら髪の毛が茶色や黄色になっていたり、
男の子だと 隠れてタバコを吸うようになったり、
夜遅くまで出歩くようになったりします。
女の子だとそれに加えてピアスを開けたりという子もでてきます。
思春期で自我が目覚め、「自分は他の人とは違う」ということを主張てくる時期ですからそういうことに興味が出てくる気持ちも分かります。
しかし、だからといってそのまま自分の興味に任せたままにしていると当然高校入試には多大な影響が出てきます。
ここまで極端なことはしなくても、1年生の頃には勉強に力を入れていたのに、2年生になったら部活でレギュラーになり、練習が激しくなって勉強どころではなくなるということもあります。
特に中2の夏以降は3年生の先輩は基本的に部活を卒業しますので中2が部活の中心になります。
大会が近いと中間テストや期末テストなどの定期テスト前でも練習があるということもよくあります。
このように中2という学年は『勉強をしなくなる要素』がたくさんあるのです。
2年生をどう過ごすかが重要
2年生は良い意味でも悪い意味でも今後に大きく影響を与える大変重要な時期です。
2年生の間に中1の内容とこれまでに習った中2の勉強をしっかり復習し、身につけられるのならいうことはありません。これができていれば翌年の受験には即座に対応できるでしょう。
しかし、なかなかそこまでできないという人が多いでしょう。そのような人は少なくともこれから習っていく内容をまずしっかりと理解し身につけていくことを目標にしてください。これを目標に勉強をいていくと、新しい単元の内容を勉強していくときに、
「以前に習った文法を理解していなかったり、単語を覚えていないために新しい内容が理解できない」
という場面に必ず遭遇します。そのときにその分かっていないところを復習し、覚えていないことを覚えていくように勉強していってください。
これを続けていけば、気づいたときには必要なところはきちんと復習もできている状態に近づいていきます。中学1年生の最初の頃であれば、
「中1の最初から教科書に出てきた単語を全部覚えていきなさい」
といっても良いかもしれません。
しかし中学2年生もある程度を過ぎた頃に同じことをやるように言ってもやる気が持続しませんし、そもそもやる気がおきないと思います。
それよりもこのようにした方が大切なところほどくり返し出てきますから、大切なところから優先的に復習をしていけるようになり、効率的でもあるのです。
最後に
これを読んでくださっているご父兄のみなさん。
お子さんが本格的な受験勉強にすんなりと入っていけるか、受験が近くなったときに後悔するかは今年の勉強で大きく差がついてきます。
目の前の楽しいことにだけ目が行きがちな学年ですので上手に導いてあげてください。
また、勉強勉強とあまり追い込んでしまってもいけません。勉強をしなければいけ ないということは分かっていても、体が疲れてどうしてもやる気になれないという ときもあります。適度にガス抜きをしてあげることも必要です。