不定詞の名詞的用法
不定詞とは
リョウ君こんにちは。
今回は「不定詞」という単元に入っていくよ。
「不定詞」の「不定」というのは「定まっていない」という意味なんだけど、どうしてこんな名前がついたのかというと実は英語の形は一つなのに、使い方がいくつかあるために意味もいつかあるからなんだよ。
え〜、なんか面倒くさそうですね。
まぁ初めは少し戸惑うところもあるかもしれないけど、きちんと覚えながら進めれば問題なく理解できるから大丈夫だよ。
じゃあまずは形から見ていこう。形はこうなるよ。
不定詞の形
- 「to + 動詞の原形」
まずはこの形が大切だからしっかり覚えてね。
はい、分かりました。
不定詞の名詞的用法
さっきこの不定詞は一つの形でいくつかの使い方があると話したよね。今回はその中の一つ「名詞的用法」を解説していくよ。
この名詞的用法という言葉の意味は「名詞のような使い方」ということなんだよね。
それでこの「名詞のような使い方」というのは具体的にいうと
「主語」「目的語」「補語」
のどれかになるものなんだけど、こんな話をすると・・・
なんかよく分かんないです〜。
そうなるよね。
だからとりあえず名詞的用法ときたらこの訳し方を覚えておいてよ。細かいことはもう少し勉強が進んで不定詞に慣れてからにするから。
不定詞の名詞的用法
- 「〜すること」
これで意味が通じるものは不定詞の「名詞的用法」という今回解説しているものになるから。例文を見るよ。
例
I like to swim.
(私は泳ぐことが好きです)
He began to eat dinner.
(彼は夕食を食べることを始めました
こんな風に使われるんだよ。分かる?
分かります。
ここまでが分かったら次の話をするよ。
例えば今あげた例文だけど、「私は泳ぐことが好きです」という言い方は決して悪くないんだけど、もう少し自然な言い方として
「私は泳ぐのが好きです」
という訳し方でも内容は同じだよね。
はい。
このように名詞的用法の基本的な訳し方は「〜すること」なんだけど、必ずしもそうしないといけないのではなくて、日本語らしい訳し方でもかまわないからね。
というよりも実際にテストの問題で出題されるときには「〜すること」と書いていないことの方が多いんだよ。
不定詞だと分かりやすいからね。
そうですよね。
だから名詞的用法でも普通は次のように訳すことが多いから参考にしてね。
- 「like to 〜」 → 「〜するのが好き」
- 「love to 〜」 → 「〜するのが大好き」
- 「begin to 〜」 → 「〜することを始める」 → 「〜し始める」
- 「start to 〜」 → 「〜することを始める」 → 「〜し始める」
- 「want to 〜」 → 「〜することを欲する」 → 「〜したい」
- 「would like to 〜」 → 「〜することを欲する」 → 「〜したい」
- 「try to 〜」 → 「〜することを努力する」 → 「〜しようと(努力)する」
何かたくさんありますね。
問題をといていけばよく出てくるものばかりだからすぐに慣れるよ。
それじゃ、最後にいくつか不定詞の名詞的用法を使った文を挙げるから上で示したように訳してみて。
- 1.Kumi likes to listen to music.
- 2.I tried to open the box.
- 3.It began to rain.
- 4.He wanted to eat the cake.
- 5.Tom wants to be a teacher.
はい。
- 1.Kumi likes to listen to music.
これは「to listen」の部分が不定詞ですね。
「Kumi likes」が「クミは好きです」で、
「to listen to music」が「音楽を聞くこと」ですから
「クミは音楽を聞くことが好きです」
↓
「クミは音楽を聞くのが好きです」
となります。
そうだね。その調子でやってみて。
はい、次は。
- 2.I tried to open the box.
「I tried」が「私は努力しました」で
「to open the box」が「その箱を開けることを」ですから
「私はその箱を開けることを努力しました」
↓
「私はその箱を開けようとしました」
- 3.It began to rain.
「It began」が「それは始めました」で
「to rain」が「雨が降ること」ですから・・・
ちょっと待って。
この場合の「It」は天気や時間の時に使う「訳さないIt」だから「それは」とはしなくていいからね。
あっ、そんなのがありましたね。そうなると
「雨が降ることが始めました」
↓
「雨が降り始めました」
- 4.He wanted to eat the cake.
「He wanted」が「彼は欲しかった」で
「to eat the cake」が「そのケーキを食べること」だから
「彼はそのケーキを食べることを欲しかった」
↓
「彼はそのケーキを食べたかった」
- 5.Tom wants to be a teacher.
最後も「want to」のパターンですね。
「Tom wants」が「トムは欲しい」で
「to be a teacher」が「先生に・・・」
あれっ、この「be」ってどう訳すんですか?
うん、この言い方もよく出てくるから覚えておこうね。
ここで出てきた「be」は「〜になる」という意味なんだよ。だから
- 「want to be 〜」
=「〜になりたい」
となるよ。
なるほど、そうすると。
「Tom wants to be a teacher.」
→(トムは先生になりたい)
となるんですね。
そう、それでは今回はここまでにしておこう。
ありがとうございました。
今回のポイント
今回は不定詞という単元に入りました。ここは大変重要で、高校入試問題でも必ず出ているといってもいいくらいです。
不定詞はいくつかの使い方(用法)というのがあり、今回はその中でも「名詞的用法」というものに限定して解説しています。
不定詞
- 形 :to + 動詞の原形
※どの用法でも形は同じ。
名詞的用法
- 訳し方:〜すること
※ただし日本語らしく訳すことを意識する。
※テストでは「〜すること」となっていないことも多いので注意。
例文
- I like to play tennis.
(私はテニスをするのが好きです) - He wants to swim in the sea.
(彼は海で泳ぎたい)
名詞的用法で大切な表現
- want to 〜(〜したい)
=would like to 〜(〜したい) - try to 〜(〜しようとする)