小学英語を習っていないとダメ?
みなさん、こんにちは。西川カナメです。
このページをごらんになっている人は、もしかしたら今度中学生になる方や中学生になったばかりの方かもしれませんね。
ここでは小学生のときに小学英語を習っていないと中学校に進んでからの英語が分からなくなってしまうのではないかという不安に思っている人、
また、小学英語を習っているから中学校に進んでも安心と思っている人にちょっと聞いておいてもらいたいことを書いています。
小学英語を習っていないと心配?
中学校に進むと英語の勉強が本格的に始まってきます。
小学校の授業で英語の勉強をしていた人も多いと思います。
しかし小学校の授業でやっていた内容の深さや授業のスピードと中学の授業のそれとでは全く違います。
中学の英語は内容もどんどん難しくなり、進むスピードも速くなります。
こういうと、
「小学生の時から英語を習っていればよかった」
と思う人もいると思いますが、心配はいりません。
「えっ、でも難しくなるしスピードも速くなるんでしょう?」
そうです。
確かにそうなのですが、これから学校で習っていくことを一つひとつきちんとこなしていけば全く心配はありません。
このサイトでもどんな時期にどういうことが必要なのか今後お知らせをしていきます。
小学生のときに小学英語を習って先取りをして勉強をしている人も最近では多くなってきています。それでも中学で勉強する英語全体と比べれば一部の例外を除いて、それほどの差にはなっていません。
私自身小学生に英語を教えていますが、どうしても小学生の場合は学校の授業で本格的に英語をやっていないので、進められるペースは遅くなってしまいます。(本人たちの意識がまだ低いため)
また中学生と同じように進めてばかりでは楽しさが薄くなり、中学生になって困らないようにと始めたのに、その前に英語が嫌いになってしまう可能性もあるので1年間で進める単元も少なくなります。
ですから小学校の時に英語を習っていなかったという人もそれほど心配はいらないのです。
それよりもこれから学校で習ったり宿題に出されることや、ここでお話しすることをしっかりやっていくことの方が何倍も大切なのです。
小学英語の未経験者はどんな勉強をすればいいのか?
では小学生のときに英語を特別に習っていなかった場合、中学生になってからどんな勉強をしていけばいいのでしょうか。
まず一つ目は予習をする
予習をするということです。
どうするかというと、 教科書ガイドというものがあります。
これを使って事前に単語を調べたり、本文を写したり、意味を書いたりしておきます。
詳しいやり方はこちらを参考にしてください。定期テストで確実に90点以上をとるための勉強法
そして、各レッスンで出てくる単語を覚えるための練習をしておきます。
このときに必ず “発音” を意識して覚えてください。
そうしないと覚えにくい上、忘れやすく、またアクセントや発音問題に弱くなってしまいます。教科書ガイドにあったCDも出ていますので併用することをおすすめします。
二つ目は勉強した文法問題を問題集で解いて確認する
ということです。
文法の解説を見ただけではなんとなく分かった気になるだけで、実際には解けないことがほとんどです。
実際に問題集をといて○や×になることで、初めて解説でいっていることが本当の意味で理解できるのです。
最近はこの作業をしない生徒が多いので、その場では分かった気になるのですが、テストでは点数が取れないということになってしまうのです。
参考: 中学英語問題集(中学1年生)
三つ目は復習と音読
「復習」というのは当然予習をしたときの内容や学校で新たに習ったことがあればそれをもう一度とくということです。
また予習のときに覚えた(はず)の単語や文法をちゃんと覚えているか確認する必要がありますが、そのときに役立つのがやはり問題集です。
予習のときにといた問題集の同じ問題をもう一度といてみます。
すると、文法の勉強をした直後にといたときにはできた問題を間違えてしまったり、一度間違えた問題をまた間違えたり…ということがでてきますので、それを覚えなおします。
また、「音読」というのは上で紹介しましたCDの音声にあわせて今学校で習っている単元を何度も読みます。
何度もというと気が遠くなるかもしれないので具体的には「寝る前に3回」読みます。
小学英語の経験者は何が有利?
そうなると、小学生のときに英語を習っていた人は意味がなかったのかというと、もちろんそんなことはありません。
小学生のときから英語を習っていた人は次のようなメリットがあります。
1.アルファベットの大文字・小文字が書ける。
中学の最初の英語のテストではほとんどどの学校でもアルファベットを書かせる問題が出されます。
すると小学英語の未経験者の場合、たいていは「大文字は大体書けるけど、小文字は微妙」という返事が返ってきます。
小学校でローマ字は習っているのですが、学校でもそれ程時間をとらないのでたいていの場合アルファベットがきちんと書けません。
それができるということは1つ目のメリットとなります。
2.英単語や英語の表現に慣れている。
次に英単語や英語の表現に慣れていることが挙げられます。
例えば
「book」といえば「本」
「watch」といえば「時計」
「Good morning.」といえば「おはようございます」
など書くことはできなくても見たり聞いたりしてその意味が分かる。
または日本語を聞いて英語で言える。ということが次のメリットです。
3.英語に不安がない。
3つ目は「英語に不安がない」ということがいえます。
自分は人よりも英語を早く始めているから一歩先に進んでいるという安心感がもてます。
4.英語は楽しいというイメージを持っている。
最後は「英語は楽しい」と思えているということです。
そうではない人もいるでしょうが、たいていの人はこのようなイメージをもてているのではないでしょうか。
また小学生のときから英語を習っている人は中学で習い始める頃は「ちょー余裕」という状態になります。
周りの人からも「すごいね」と言われるので楽しく感じられるでしょう。
小学英語の経験者は成績が下がる?
「やっぱり小学生のときからやってなかったらダメなんじゃない」
そんなことはありません。最初にお話したようにこれから習うことや覚えていくことを手抜きをせずにきちんとこなしていけば本当に大丈夫ですから。
それよりも小学校から英語を勉強していたために逆に不利になることがあります。
私がこれまでにたくさんの生徒さんを教えてきた経験でも実際にはそういうことがちょくちょくありました。
それは何かというと、『英語は余裕だからと油断をしてしまう』ということです。
これは注意をしていても数年に一人か二人の割合であります。
小学英語を勉強してきた生徒は本当に最初は“ちょ〜余裕”の状態になることが多いです。
それはそうでしょう。
英語の経験がない人はアルファベットも書けるかあやしいのに、自分は「一般動詞のhaveやplayを使った文も知っている」という程差が開いているのですから。そのため周りからは「○○さん(君)はすごいね」とか「英語はかせ」などとと言われるようになります。
実際に最初の内容なら余裕なので問題なく正解が出せます。
また、単語を覚えてくるようにという宿題が出されてもすでに身についていることなのでやらなくても当日はできてしまいます。
その次の授業でも同じように全部知っていることで、また宿題が出されるけども自分はやらなくても大丈夫・・・。
こういうことが繰り返されるとやがてこう思ってしまいます。
“英語は余裕だから別に勉強しなくてもいいや”
こうなるとかなり危険です。
先ほどもお話したように小学校で勉強する英語のスピードは中学校で習うスピードに比べればずっとゆっくりなのです。
ですから小学校の時に何年間も英語を勉強していたといっても、中学校では早ければほんの数ヶ月、もったとしても大抵1年分くらいしか『貯金』がありません。
その結果、中学から英語の勉強を始めてコツコツと勉強を続けている人は、最初にリードしていた英語経験者にやがて追いつきます。そしてあっという間に追い抜いていきます。
まさに「ウサギとカメ」の物語と同じです。
小学英語の経験者はどうすればいいか
では、小学生のときから英語の勉強をしてきた人たちはどうすればいいのでしょうか?
それは、
「せっかくリードしてきた英語の力をむだにしない」ということです。
具体的には「テストでは最低でも90点以上を絶対にとるぞ!」
「自分は英語だけでも学年で一番になってやるぞ!」
「クラスの誰もとけない問題でも自分だけは答えられるようになるぞ!」
というようにレベルの高い目標を持って油断をせず英語の勉強をすることです。
英語の苦手な生徒を見ていると、大体の場合「単語」をほとんど覚えていないことが多いです。
テストでは記号問題もありますが、単語が分からないとほとんどの問題がとけません。
文法の理解不足はけっこう早くとり戻せますが、単語力はなかなか上達しません。
「書けて」「読めて」「意味が分かる」
ということをまとめて一気にやろうとしてもそう簡単にはいかないのです。
小学英語の経験者は、この大切な単語を「よし、これから習う単語を一つ残らず覚えていくぞ!」というくらいの気持ちで臨んでいくといいでしょう。
まとめ
<小学英語の経験のない方>不安になることはありません。
予習と復習をしっかり続け、理解した内容を問題集で確認し、しばらくしてもう一度問題集をとき直す。
また単語をきちんと覚えていくこと。
寝る前にできれば3回、そのときに学校で習っている単元を音読すること。
これを続けられれば必ず英語のテストで90点以上をとり続けることができますので頑張ってください。
成績が伸びる生徒というのは“素直”な生徒です。言われたことを「そうなんだ」と実行に移せる子です。
<小学英語を習っていた方>
せっかく小学生のときから英語を勉強していたのですから、そのリードした分を縮められないように“油断”をしないこと。
やることは、「小学英語を習っていない人」と同じです。小学英語を習っていた人の方が英語に慣れている分だけ吸収が早いです。
ここでお話したことを本気で取り組んでいけば、中学生のうちに英検2級も夢ではありませんので頑張ってください。