代名詞(所有代名詞)
前回のまとめ
<目的格が使われる場合>
- 1.動詞の目的語になっている場合。
- 2.前置詞の目的語になっている場合。
例1)Tomoko knows me. (トモコは私を知っています) ↑ 動詞の後ろに来ている(日本語訳は“私を”)
例2)Kumi loves him.(クミは彼を愛しています) ↑ 動詞の後ろに来ている(日本語訳は“彼を”)
例3)I like his sister.(私は彼の妹が好きです) ↑ 「him」ではない!
例4)Aimi plays the guitar for me.(愛美は私のためにギターをひきます) ↑ 前置詞「for」の後ろなので目的格
所有代名詞とは?
前回は代名詞の目的格について解説していきました。今回は所有代名詞についてお話しましょう。
まずはもう一度代名詞の格を確認しておきます。「私」の場合を見てみましょう。
主格 「I」 (私は)
所有格 「my」 (私の)
目的格 「me」 (私を,私に)
所有代名詞「mine」 (私のもの)
この中の「所有代名詞」に注目してください。 所有代名詞というのは「〜のもの」という意味になる代名詞です。この代名詞は次のように使うことができます。
例) This bag is mine. (このバッグは私のものです) That desk is yours. (あの机はあなたのものです)
このように所有代名詞は「〜のもの」という意味になるときに使います。この点に関しては特に難しくないと思いますが、次のような書きかえになると少し練習をしておく必要があります。
(問題)次の2つの文が同じ意味になるように下線に適する語を入れなさい。 1.This is my book. =This book is _____. 2.That is her hat. =That hat _____ _____.
1番の問題から見ていきます。
1.This is my book. =This book is _____.
上の文「This is my book.」は「これは私の本です」という意味です。
下の文「This book is ____.」は「この本は_____です」となっています。
日本語に訳せれば分かると思いますが、「この本は私のものです」としてあげれば同じ意味になりますね。ですから正解は、
「This book is mine.」となります。
次に2番です。
2.That is her hat. =That hat _____ _____.
この問題も同じように考えます。 上の文「That is her hat.」で「あれは彼女の帽子です」となっています。
下の文「That hat ____ ________.」は「あの帽子は____です」となります。
このことから「あの帽子は彼女のものです」となればよいと分かります。したがって答えは、
「That hat is hers.」となります。
「彼女のもの」は「hers」です。こういった代名詞の一覧表は「代名詞一覧表」から無料でダウンロードできますので、こちらをご利用ください。
Whoseに答える所有代名詞
次に「Whose」という疑問詞で質問された時に所有代名詞を使って答える場合を考えてみます。
念のため「Whose」も確認しておきましょう。「Whose」というのは「誰の」「誰のもの」という意味の疑問詞です。例えば、
例)
- Whose book is this? (これは誰の本ですか)
- Whose house is that? (あれは誰の家ですか)
- Whose pens are these? (これらは誰のペンですか)
- Whose cars are those? (あれらは誰の車ですか)
このような文が作れます。この文では「誰の〜」と聞かれているのですから、答え方としては「〜のものです」と答えることになります。
ここで出てくるのが「所有代名詞」です。 上で挙げた例文に所有代名詞を使って答えてみましょう。
- Whose book is this?(これは誰の本ですか) → It's mine.(それは私のもの〔私のペン〕です)
- Whose house is that?(あれは誰の家ですか) → It's Tomoko's.(それはトモコのもの〔トモコの家〕です)
- Whose pens are these?(これらは誰のペンですか) → They are his.(それらは彼のもの〔彼のペン〕です) ※「these」は「これらは」という意味で複数を表します。これを受ける代名詞も複数の「they」を使います。
- Whose cars are those?(あれらは誰の車ですか) → They are hers.(それらは彼女のもの〔彼女の車〕です) ※「those」(あれらは) → 複数
例文がつまらないものですいません^^; とりあえず使い方は分かったもらえたでしょうか?
上の文の「Tomoko's」というのは「名詞 + 's」という使い方で、 「〜の」「〜のもの」という2つの意味があります。つまり、
「〜の」→「所有格」の意味 「〜のもの」→「所有代名詞」の意味
の2つの意味があるということです。この「名詞 + 's」の使い方についてもう少し説明をつけ足しておきます。
「名詞 + 's」の所有格と所有代名詞
今お話したように「名詞 + 's」には次の2つの意味があります。
「〜の」→「所有格」の意味 「〜のもの」→「所有代名詞」の意味
見た目は同じなのに、どうやって使い分けるのかが聞きたいところだと思いますので、そこを説明していきましょう。次の例文をみて下さい。
例)
- This is Akira's book.(これはアキラの本です)
- This book is Akira's.(この本はアキラのものです)
上の文では「Akira's book」となっています。 この場合、「Akira's」の後ろに「book」という名詞が来ていますね。このように
「名詞 + 's」 + “名詞”
となっている時には「所有格」となります。
Ken's sister(ケンの姉妹) Taketo's brother(タケトの兄弟) Miku's bike(ミクの自転車)
など、どれも後ろに名詞が続いているので「所有格」の使い方になっています。それに対して、次に下の文を見てください。
「Akira's」というように「名詞 + 's」で終わっていますね。このように「名詞 + 's」が単独で使われる時は「所有代名詞」となります。
- This computer is Tomoko's. (このコンピュータはトモコのものです)
- That is Mary's. (あれはメアリーのものです)
などがそうです。