不定詞の副詞的用法
副詞の働きとは
リョウ君こんにちは。
前回までで不定詞の「名詞的用法」と「形容詞的用法」の解説をしたけども今回は最後の副詞的用法を解説していくよ。
はい、お願いします。
英語では「副詞」っていうのは何かというと
“動詞,形容詞,副詞を修飾する品詞”
というものなんだよ。ここでは詳しいことは省略するけどつまり、不定詞の部分が
「動詞や形容詞,副詞を修飾する」
ということだよ。
ちょっとまだよく分からないです。
そうだね。それでは次に例文を使って説明していくよ。
<副詞の働き>
- 動詞,形容詞,副詞を修飾する
次のような文が不定詞の副詞的用法だよ。
I went to the library to study.
(私は勉強するために図書館に行きました)
この中の勉強するためにという部分、英語ではto studyの部分がそうだよ。このように〜するためにという意味になるのが副詞的用法の特徴なんだ。他にも
She came to see me yesterday.
(彼女は昨日私に会いに〔会うために〕来ました)
これらはどちらも動詞を修飾しているのが分かるかな?
「勉強するために」 → 「行きました」
(動詞)
「会うために」 → 「来ました」
(動詞)
「行きました」という動詞を「勉強するために」は何のために行ったのか説明しているから、この「勉強するために」は動詞を修飾しているでしょう。
動詞・形容詞・副詞を修飾するのは副詞の働きだからここで使われている不定詞は“副詞”の働きをしているといえるんだよ。
また2つ目も「会うために」は「来ました」という動詞を何のために来たのか説明しているから副詞の働きをしているといえるよね。
あ〜そうやって考えるんですか。
そういうことなんだけど、とりあえずは〜するためにという意味で通じるときには「副詞的用法」と覚えておくと早いよ。
このように〜するためにで意味が通じる不定詞を不定詞の副詞的用法(目的)というんだよ。
ところで、副詞的用法にはもう一つ使い方があるんだ。それが、
〜してという原因を表す場合。
原因ですか・・・。
そう、例文でちょっと確認してみよう。
- I was glad to see you again.
(私はあなたにまた会えてうれしかった) - She was surprised to hear the news.
(彼女はその知らせを聞いて驚きました)
この2つの文の不定詞の部分はどちらも〜してと訳して意味が通じるよね。この使い方をどうして「原因」というかといえば
「うれしかった」 → 原因は → 「(あなたに)会えて」
「驚きました」 → 原因は → 「(ニュースを)聞いて」
ということを表しているからだよ。この「原因」を表す副詞的用法の不定詞は種類がそれ程多くないからここで覚えてしまおう。次のようなものがあるよ。
<副詞的用法の原因>
- be glad(happy)to 〜
〜してうれしい - be sad to 〜
〜して悲しい - be sorry to 〜
〜して残念 - be surprised to 〜
〜して驚く
こんなところだから。
意外と少ないんですね。
そうだよ。それでは最後に英作文形式でいくつか副詞的用法の説明をしていくよ。
(練習問題)
- 1.トモコは先生になるために一生懸命勉強しました。
- 2.私は病気の人々を助けるために働きました。
- 3.私は自分の時計を見つけてうれしかった。
1.トモコは先生になるために一生懸命勉強しました。
「トモコは / 先生になるために / 一生懸命 / 勉強しました」
↓
「トモコは / 勉強しました / 一生懸命 / 先生になるために」
↓
「Tomoko / studied / hard / to be a teacher.」
正解:Tomoko studied hard to be a teacher.
(ポイント)
- 「to be」が不定詞の副詞的用法。
- 「be」は「〜になる」という意味。
- 「a」を忘れないように気をつける。
2.私は病気の人々を助けるために働きました。
「私は / 病気の人々を / 助けるために / 働きました」
↓
「私は / 働きました / 助けるために / 病気の人を」
↓
「I / worked / to help / sick people.」
正解:I worked to help sick people.
3.私は自分の時計を見つけてうれしかった。
「私は / 自分の時計を / 見つけてうれしかった」
↓
「私は / 見つけてうれしかった / 自分の時計を」
↓
「I / was glad to find / my watch.」
正解:I was glad to find my watch.
(ポイント)
- 「glad」は「happy」でも○
- 「〜してうれしい」の「be glad to 〜」を使う。ここでは過去形なので「was」にする。
- ここでは主語が「私は」なので「自分の」は「my」を使う。
どうだろう、理解できたかな?
はい大丈夫です。ありがとうございました。
今回のポイント
今回は不定詞の最後の用法「副詞的用法」を説明しました。
一口に副詞的用法といってもその中で更に2つに分かれていますので、その点に注意してください。
<不定詞の副詞的用法>
- 形 :to + 動詞の原形(不定詞ならいつでも同じ)
- 用法:〜するために(目的) / 〜して(原因)
例)
I went to America to study English.
(私は英語を勉強するためにアメリカへ行きました)
I was glad to see her again.
(私はまた彼女に会えてうれしかった)
たくさん問題に触れて英文や日本語を見た瞬間に、「あっ、あれだな!」と分かるようになるまで頑張ってください。