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勉強はくだりのエスカレーター

私はこれまでに軽く20年以上の間、生徒に勉強を教えてきました。そして、成績が少しずつでも伸びていく生徒となかなか伸びない生徒、またどんどん落ちていく生徒と見てきて、何が違うのかが見えてきました。

 

これが分かればあなたの成績の伸び悩みの原因を解決していくことができるのではないかと思います。
ここで質問です。

 

あなたは下りのエスカレーターを下から上に向かってかけ上がったことがありますか?

 

危険ですし、他の人に迷惑がかかりますのでやらないでほしいのですが、もしもやったとしたてという仮りの話として聞いてください。

 

下りのエスカレーターを下から上っていくと中々上に進みません。(しつこいですが実際にはしないでね)

 

だってエスカレーターは下に動いているわけですから。

 

ちょっと早足で上っても、下るスピードと同じだとその場にとまっているようになります。

 

「ちきしょう」と思ってダーっとかけ足で頑張ってもっと速くあがると少しは高いところまで行けますが、止まればまたスーッと一番下まで戻ってしまいます。

 

では階段だったらどうでしょう?

 

階段なら1段上れば1段上に進み、10段上れば10段上まで行きます。

 

当然ですよね?

 

ところでこの「下りのエスカレーター」と「階段」の話ですが、勉強についてはどちらだと思いますか?そう、

 

“勉強というのは下りのエスカレーターを下から上るようなもの”

 

なんです。
ちょっと聞いてください。

 

あるところにA君とBさんがいたとしましょう。

 

A君は勉強が好きではありません。
ですがやらなきゃいけないことは分かっています。
ですからときどき5時間くらいは一気に勉強するときがあります。

 

Bさんも勉強は好きではありません。
しかしBさんは毎日1時間くらいずつは勉強するようにしています。

 

 

仮に1週間で2人とも同じ5時間の勉強をしたとしましょう。
この場合実力がつくのはどちらかというと、圧倒的にBさんです。

 

この状態は続けば続くほど「少しの差」ではなく「圧倒的な差」となってきます。

 

A君とBさんの勉強のやり方を先ほどの「下りのエスカレーター」の話とあわせながら解説をするとこうなります。

 

A君は1週間のうち確かに5時間の勉強をしていますからその日はたくさんのことが分かり、問題も解けたでしょう。

 

しかし、A君は次に勉強するのが何日もたってからです。思い出したように突然勉強にとりかかるというやり方です。

 

これはエスカレーターでいうと、ダーっと途中までは下からかけ上がったものの、その後しばらく何もしなくなるので、また一番下まで戻ってしまうことになります。

 

エスカレーターで一番下に戻っているというのは勉強でいえば、前回は何をやって、どんなときにどうなったのかという細かな知識や考え方を忘れてしまっている状態に戻るということです。

 

そのため次に勉強するときはまた

 

“前回の状態に戻るまでに時間がかかる”

 

ということになります。これが非常にロスなのです。

 

前回にやった単元の名前くらいは覚えているでしょう。
しかし英語だと単語も忘れ、文法も忘れ、間違えたものはどこがいけなくてどうすれば良かったのか、どうしてそういう答えになるのかといったことを思い出すのにたくさん時間がかかってしまうのです。

 

内容にもよりますが、30分や1時間くらいは軽くかかるでしょう。

 

また、そんなことは無視して先に進めようとすると大抵は一つずつ積み上げていかないと理解できないのが勉強ですから、結局時間をとっても何も分からないままで終わりにしてしまうということになりかねません。

 

それでも2時間や3時間も机に向かって教科書や問題集を開いているので、やった本人はたくさん勉強をした気になるのです。
でも、そんなことを継続しても中身はさほど伴っていないので、結果は見えていますね。

 

 

さて、ではBさんはどうなるでしょう?
Bさんの勉強時間もA君と同じで週にたったの5時間だけでした。

 

しかし、Bさんの場合は短い時間でもほぼ毎日勉強をするといパターンです。ここでまた下りのエスカレーターで例えると、

 

 

“毎日のように上り続けているので一番下にまで戻らず、少しずつでも上に進んでいる”

 

 

ということになります。
つまり、前回やった内容を全てではなくても覚えているので、ちょっと確認すればどんどん次の内容に進んでいける状態になります。

 

これは、とった勉強時間がほぼ有効に活用されている状態ともいえます。ですからこのような勉強の仕方を続けていけば確実に理解と定着が進み、実力がメキメキとついていくのです。

 

勉強にとった時間が同じでも、やり方が違うとこのように結果が全く違ってきてしまいます。

 

ここで例を出したA君とBさんは架空の人物ですが、これと同じ話は現実にたくさんある話です。

 

大切なのは勉強は「階段」ではなく「下りのエスカレーター」だということです。

 

あなたはA君ですか?
それともBさんですか?

 

どうせ勉強をするなら効率よく勉強したほうが得ですよね。



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